なんと、邦楽ジャーナル最新号の表紙にして頂きました!
インタビュー記事では、胡弓との歩みや、9月19日のリサイタルへの意気込みも語っております。
通販やデジタル書籍でもお読み頂けるようです。どうかぜひご覧下さい!
▼邦楽ジャーナル
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木場大輔 胡弓リサイタル2024
リサイタル開催にあたって
日本独自の擦弦楽器・胡弓は、長い歴史を持ちながらも演奏の主役になることは稀です。
胡弓の伝統を継承しつつ応用・革新し、未来につなげるため本公演を企画いたしました。
「千鳥の曲」は、十九世紀中期、吉沢検校作曲の胡弓本曲。箏の代表曲として親しまれる一方で、胡弓本曲として聴く機会は稀です。胡弓と箏の緻密な絡み合いにご注目下さい。
「豪絃と三味線による新作」では、杵屋佐吉家に伝わる世界唯一の巨大な三味線「豪絃」をコントラバス弓で擦奏し、重低音の胡弓として使用。豪絃の発表から百年の節目にあたる本年、当代杵屋佐吉氏の子息・杵屋浅吉氏との共演により、豪絃の原点を見据えつつさらなる可能性を探求します。
「松竹梅」は、十八世紀末、三つ橋勾当作曲。三絃・箏・胡弓による三曲合奏で演奏いたします。胡弓の緻密で高度な器楽性の継承発展に挑む観点から、全編を新たに胡弓手付し初演します。
皆様のご来聴を心よりお待ち申し上げております。
木場大輔
胡弓 ・ 豪絃
胡弓について
胡弓は日本独自の擦弦楽器。
中国の擦弦楽器「二胡」と混同されがちですが、全く別の楽器です。
富山県の民謡行事「おわら風の盆」や、文楽・歌舞伎の「阿古屋」などで使われることでも知られています。胡弓は江戸時代初期には日本に伝わり、三味線や箏の演奏家により洗練されてきました。
その反面、三味線や箏の引き立て役に回ることが多く、胡弓のために作られた僅かな本曲を除き、演奏の主役になる機会に恵まれてきませんでした。そのため胡弓専門の演奏家がほとんど出ず、その豊かな音楽性が一般に広く知られる機会がないまま今日に至っています。
日本の弦楽器の中でも「持続音」が出せることが大きな特長であり、伝統文化の価値を現代と未来に繋ぐ架け橋となり得る楽器と言えましょう。
豪絃について
豪絃は、杵屋佐吉家に伝わる世界唯一の巨大な三味線。四世杵屋佐吉が、日本音楽における低音部の充実を図るために考案し、1924年に発表。近年、現七世杵屋佐吉氏がコントラバス弓で擦る奏法を導入しました。
木場大輔の昨年のリサイタルでは、重低音の胡弓として、豪絃独奏曲を作曲・初演しました。
豪絃の発表から、本年は100年の節目にあたります。豪絃を継承する当代杵屋佐吉氏の子息・杵屋浅吉氏との共演により、豪絃の原点を見据えつつさらなる可能性を探求します。
「絃」と「弦」について
日本の伝統楽器に関しては楽器に張った「いと」を示す「絃」を、広く楽器全般に関しては現在一般的な「弦」を用いることを基本姿勢としています。
公演詳細
木場大輔 胡弓リサイタル 2024
■公演日時
2024 年 9 月 19 日(水)
19:00 開演 (18:15 開場)
■会 場
東京都千代田区紀尾井町6-5
■最 寄 駅
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四ツ谷駅 赤坂口・麹町口(JR線・丸の内線・南北線)徒歩6分
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麹町駅 2番出口(有楽町線)徒歩8分
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赤坂見附駅 D出口(銀座線・丸の内線)徒歩8分
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永田町駅 7番出口(半蔵門線)徒歩8分
■料 金
全席指定
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前売 4,500円(税込)
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当日 5,000円(税込)
■チケット
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販売期間
2024年7月1日(月)10:00 から 9月18日(水)23:59まで ※完売の際はご容赦ください。
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WEBチケット購入ページ
http://confetti-web.com/kibadaisuke2024
ご予約前に、「カンフェティ」への会員登録(無料)が必要となります。
また、システム利用料が別途220~550円かかります。
ご予約後、予約有効期間内にセブン-イレブン店頭レジにてチケットをお受け取りください。
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電話予約
カンフェティチケットセンター
0120-240-540 (平日10:00~18:00)
電話予約の場合、会員登録は不要です。予約時に払込票番号をお伝えしますので、メモをご用意ください。
購入ページ
配 信
木場大輔 胡弓リサイタル 2024 収録映像配信
■配信期間
2024年10月18日(金)~11月5日(火)
■配信チケット料金
2,000円(税込)
■配信チケット発売日
2024年7月1日(月)10:00 より販売開始
■配信購入ページ
http://confetti-web.com/kibadaisuke2024_streaming
曲目紹介
1.胡弓本曲「千鳥の曲」
吉沢検校 作曲(19世紀中期) 胡弓 木場大輔 歌・箏 日原藤花維柯
胡弓は江戸時代、当道座 (※1) に属する盲人音楽家により三味線や箏とともに芸術的に洗練され、上方と江戸を中心にいくつかの流派と、胡弓を主奏楽器とする「胡弓本曲」が生まれた。
「千鳥の曲」は、幕末に名古屋で活躍した吉沢検校作曲の胡弓本曲。のちに箏曲化され、箏曲としては演奏機会が多い人気曲である一方で、本来の胡弓本曲として聴ける機会は稀である。胡弓本曲として胡弓と箏の緻密な絡み合いに焦点を当てて取り上げる。
※1 幕府が公認した、盲人による平家琵琶・三絃・箏・胡弓・鍼灸などの職能団体。
2.豪絃と三味線による新作(初演)
木場大輔 作曲 杵屋浅吉 三味線手付 杵屋佐吉 監修
豪絃 木場大輔 三味線 杵屋浅吉
杵屋佐吉家に伝わる世界唯一の巨大な三味線「豪絃」を、コントラバス弓で擦奏し、重低音の胡弓として使用する。
豪絃の発表から100年の節目にあたる本年、豪絃を継承する当代杵屋佐吉氏の子息・杵屋浅吉氏との共演により、豪絃の原点を見据えつつさらなる可能性を探求する。
3.三曲合奏「松竹梅」(胡弓新手付初演)
三つ橋勾当 作曲(18世紀末) 木場大輔 胡弓手付
歌・三絃 菊央雄司 歌・箏 岡村慎太郎 胡弓 木場大輔
「三曲合奏」とは、三絃 (※2) と箏に、胡弓または尺八が加わる合奏形態。
江戸期には尺八は虚無僧以外の吹奏が禁じられていたため、胡弓を用いることが普通であった。
「松竹梅」は、大阪の三つ橋勾当により18世紀末頃に成立した地歌 (※3)。
三絃・箏・胡弓による三曲合奏の形で演奏する。胡弓の緻密で高度な器楽性の継承発展に挑むという観点から、今回全編を新たに胡弓手付し初演する。今と未来に伝えてゆくべき古典曲の価値を、その本質を崩さずに伝えて行くための一つのプロセスであり、課題への挑みとして実践する。
※2 三絃…地歌における三味線の正式名称。
※3 地歌…上方発祥の三味線音楽。三味線音楽の中で最も長い歴史を持つ。
出演者
木場 大輔(きば だいすけ)
胡弓演奏家・作曲家。
淡路島出身。甲陽音楽学院にて音楽理論とピアノを学ぶ。
古典胡弓を原一男師に師事。一方で京都・大阪・東京の古典胡弓および文楽、風の盆、尾張万歳など日本各地で伝わる胡弓の奏法を研究。それらを組合せた演奏法の開発や、低音域を拡張した四絃胡弓の開発、作曲など、胡弓の伝統に新たな光を当てている。
2021年より、東京・紀尾井小ホールにて胡弓リサイタルを毎年開催。
NHKEテレ「新・にっぽんの芸能」や国立劇場主催公演に出演など、古典から現代邦楽、ユニット活動、異分野との共演まで幅広く活動している。
作曲では、胡弓独奏曲から邦楽器や世界の伝統楽器との作品まで展開している。
「木場大輔 胡弓の会」「絹擦会」代表。
©TAKUMI JUN
日原 藤花維柯(ひはら ふじかいか)
九州系地歌箏曲家。岩田柔柯師に師事。二十五絃箏を二代野坂操壽師に師事。
東京藝術大学邦楽科卒業、同大学大学院音楽研究科修了。
第18回賢順記念全国箏曲祭銀賞及び福岡県知事賞受賞、利根英法記念邦楽コンクール第5回【古典】にて最高位受賞、令和4年度文化庁芸術祭音楽部門新人賞受賞。
令和5年度岐阜県芸術文化奨励受賞。
芙蓉会代表。森の会、(公社)日本三曲協会会員。古楽器と邦楽器による「アンサンブル室町」、二十五絃箏アンサンブル「4plus」同人。
桜美林大学芸術文化学群非常勤講師。岐阜大学教育学部非常勤講師。
杵屋 浅吉(きねや あさきち)
長唄三味線演奏家。江戸時代より続く杵屋佐吉派の当代家元七代目佐吉の長男として、四代目 杵屋浅吉を名乗る。手ほどきは祖父・五代目佐吉、父・七代目佐吉。
長唄を杵屋佐登代、今藤尚之、三味線を故東音田島佳子、今藤長龍郎の各師に、ピアノを仲野真世、楽理を二橋潤一、トランペットを植木保彦、山本武雄の各師にそれぞれ師事。
伝統の上に多様なジャンルの経験を重ね合せ、独自の奏法・音楽理論・指導法を展開。
全国各地での演奏会、舞踊会や歌舞伎公演等に出演する一方、古典を基盤としつつも、即興演奏から作詞作曲も手がける三味線一挺による弾き語りライブ、他ジャンルとの共演、演劇作品への参加等幅広く活動中。
菊央 雄司(きくおう ゆうじ)
古生田流箏曲、野川流三絃、上方系胡弓、平家琵琶 演奏家。
人間国宝故菊原初子の後継者菊原光治師に12歳で入門。上方系胡弓を菊津木昭師に師事。野川流三味線本手組歌及び古生田流箏組歌、両巻を伝受。長谷検校記念第6回全国邦楽コンクール最優秀賞、文化庁奨励賞、大阪舞台芸術新人賞、大阪市咲くやこの花賞、大阪文化祭奨励賞、日本伝統文化振興財団賞、芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞。
(公)当道音楽会会員、琴友会所属、平家語り研究会会員。「菊央雄司地歌の会」主宰。NHK文化センター西宮ガーデンズ教室講師、文楽研修生講師。
岡村 慎太郎(おかむら しんたろう)
地歌箏曲演奏家。東京藝術大学音楽学部邦楽科卒業。
東京藝術大学大学院音楽研究科修了。在学中宮中桃華楽堂にて御前演奏。
三味線組歌、箏組歌を菊藤松雨師に師事し、2006年に両巻伝授。
文化庁新進芸術家国内研修制度研修生。
京都市立芸術大学日本伝統音楽研究センター共同研究員(2006~2007年)。
第34回宮城会箏曲コンクール1位、第6回賢順記念箏曲コンクール奨励賞、第22回くまもと全国邦楽コンクール最優秀賞、文部科学大臣賞受賞。
琴鶯会主宰。宮城会、森の会、日本三曲協会会員。箏組歌会同人。上智大学箏曲部講師。